立秋(りっしゅう)は秋が始まる季節です。

日中は猛暑が続きますが、日を追うごとに朝晩の涼しさも感じられ秋の息吹に触れることができるでしょう。
2019年の立秋は、8月8日(木)~8月23日(金)。

暑い盛りとはいえ、衰えていた食欲も少しずつ回復してくるのではないでしょうか?
立秋が迫ってくると、こんな知識欲がでてくる人もいらっしゃるかと思います。

  • 立秋が旬の食べ物を知りたい!
  • 中国の立秋の食べ物も知りないな!
  • 立秋の行事食にはなにがあるの?

そこで、立秋の食べ物や行事食についてお伝えしますね!
立秋の詳しい解説は、立秋とはをご覧ください。

立秋の食べ物

立秋は季節なので、立秋になったらこれを食べるといった風習はないですが、旬の食べ物はたくさんありますよ。

立秋の時期が旬の食べ物と、オススメの食べ物を紹介しますね。

旬の食べ物

立秋のころに旬を迎える野菜・果物・魚介を品目ごとにご説明します。

野菜

とうもろこし
夏が旬のとうもろこしは、6月ごろから収穫されますが、立秋期間のお盆のころが特に美味しい。
茹でたり、焼いたりして食べますが、新鮮であれば生でも食べられます。
豊富なビタミンB群、カリウム、カルシウムなどをバランスよく含み栄養価が高い穀物です。
エネルギー源になるので夏の疲労回復はもちろん、コレストロール値を下げる効果もあります。
立秋は茹でとうもろこしが美味い
ししとう
獅子唐辛子(ししとうがらし)のこと。
ハウス栽培により年間を通じて出回っていますが、なんといっても太陽をいっぱいに浴びた夏のししとうが最高。
βカロテンやビタミン類を豊富に含み、免疫力を高め、夏の疲労回復にも効果抜群。
炒め物に入れたり、天ぷらや素揚げでどうぞ!
新生姜(しんしょうが)
新生姜は夏場にしか出回らない季節野菜で、先っぽが赤くなっています。
お店で年中みかける生姜(しょうが)は、全体が茶色の皮でおおわれたヒネショウガです。
夏が旬の新生姜は、ヒネショウガより辛味が少なく、すっきりした香りとみずみずしさが特徴です。
新生姜は、新陳代謝を活発にして、血行と発汗をよくしてくれます
体を温めてくれるので、クーラーの冷え対策にオススメ。
新生姜は甘酢漬けが有名ですね。
薄くスライスし酢につけてガリをつくるとピンク色になっちゃいます。
ずいき
里芋(さといも)の葉柄部分で「芋がら」ともいいます。
ずいきの旬は夏で、「やつがしら」から採れる「赤ずいき」が多く出回っています。
ずいきには食物繊維が豊富に含まれ、腸の働きが活発になり便通の向上、出産後の女性の体力回復にもオススメです。
炒めものや煮物にして食べるのが一般的です。

果物

梨(なし)
梨には数多くの品種があり、品種をチェンジしながら夏から晩秋にかけて旬が続きます。
数ある品種の中で最も多く出回っているのが「幸水」。
幸水の旬は7月~9月で、立秋の時期は食べごろですよ。
梨特有のみずみずしくシャキッとした食感は、残暑を乗り切るのにぴったり。
美味しいだけではなく、梨には栄養素も多く含まれています。
ソルビトールや食物繊維が豊富で、整腸と解毒作用に優れます。
カリウムやアスパラギン酸により夏バテに効果的で、昼夜逆転によるほてり感のある体にもオススメ。
夏のむくみ予防や肌荒れにも効きますよ。
立秋は梨が旬
桃(もも)
桃は7月~9月が食べごろですが、立秋の8月の8日から10日は「白桃の日」。
白桃の日となったのは、8(は)・9(く)・10(とう)の語呂合わせです。
岡山の白桃は、日本の桃の元祖。
甘い果汁がたっぷりで、とろけるようにジューシーな果肉は、立秋の時期にピッタリですよ。
選ぶときは、ふっくらとして、全体にうぶ毛が密にあるものがオススメ。
桃は栄養バランスに優れ、食物繊維、ビタミン類、カリウムなど多様な栄養素が含まれています。
夏場の疲労回復をはじめ、老化防止や便秘・むくみ、冷え性などの改善に効果的なので、特に女性にはオススメですね。
ぶどう
ぶどうにもいろいろな品種があり、旬は8月~10月初旬。
立秋には食べごろの小粒品種のデラウェアが多く出回ります。
種がない食べやすさと、みずみずしく甘い、プリッとした食感は夏の風物詩といえるでしょう。
糖質を多く含むぶどうは、夏の疲労回復や脳の活性化に効果的。
デラウェアなどの赤ぶどうにはポリフェノールも含まれ、抗酸化作用や活性酸素を取り除き癌を予防する効果もあると注目されています。
スイカ
暑い夏にかぶりつくスイカは最高ですね!
スイカの旬は7月と8月。
立秋の時期には大玉スイカが出回ります。
冷えたスイカを食べると一気に涼しくなったような気がします。
それもそのはず、スイカは90%以上が水分なので、体を冷やす効果があるのです。
スイカには暑気払い効果のほかに、疲労回復や利尿作用もあります。
スイカほど夏にぴったりの食べ物はないでしょう。

魚介類

しじみ
しじみは年間を通して食べられますが、旬は夏と冬。
夏は「土用しじみ」、冬は「寒しじみ」といいます。
立秋の時期の土用しじみは、産卵期を迎えており、身が肥えていてぷりぷりした食感があります。
栄養価が高く、オルニチン、アラニン、鉄分などを豊富に含むしじみは、肝臓によく、夏バテや二日酔い解消にも効きます。
みそ汁や吸い物が定番ですね。
しじみを食べるときに、梅干も食べると、しじみ含有のオルニチンと梅干含有ののクエン酸が相互に補完し合い、夏バテ解消により効果的です。
立秋にはしじみの味噌汁がいいよ
マダコ
食用タコのうち、最も食べられているマダコ。
主に瀬戸内海周辺で捕れ、旬は6月~9月です。
マダコは疲労回復成分のタウリンを豊富に含むことで有名ですが、肝臓の働きを助け、コレストロールを下げる働きもあります。
立秋の残暑で疲れた体を回復するために、マダコはオススメです。
お店で売られている茹でダコをそのままいただくのもありですが、タコ飯、きゅうりやトマトなどとあえた酢の物やマリネもいいですね。
茹でダコを買う時は、足がしっかりと巻いていて身に弾力があるものが良いです。
車海老(くるまえび)
養殖が増えて年間を通じて食べられますが、旬は立秋の時期です。
かつては江戸前でとれた車海老が最上でしたが、近年は沖縄・九州産が多く出回っています。
小ぶりで寿司ネタに使われるものは「サイマキ」といい、ぷりぷりした食感と甘みが楽しめます。
新鮮なものは刺身で食べたいですね。
丸ごと塩焼きや天ぷら、頭をみそ汁の具やソテーにしても美味しくいただけます。
メゴチ(ネズミゴチ)
メゴチは、車海老や青柳と並び、江戸前天ぷらの代表的なネタ。
8月の暑いさなかに、カラッと揚げたメゴチの天ぷらは甘みがあって最高に美味しいです。
新鮮なものは刺身にすると、甘エビ似た味覚があります。
小魚ですが、一度食べたらやみつきになるかも。
スルメイカ
夏イカと呼ばれるスルメイカは、立秋のころが旬。
イカの中でも噛み応え、旨味ともに抜群のスルメイカは、肝もたっぷり入っているので塩辛作りの材料にもなります。
醤油ダレに漬け込んで姿焼きにしたり、ご飯を詰めたイカめしで食べるのもいいですね。
アワビ
8~9月が旬のアワビは、産卵期を迎え身が肥えていて美味しいですよ。
立秋のころのアワビはツウ好みの肝もたっぷり。
踊り焼きやバター焼き、酒蒸しもいいですが、アワビ特有のコリコリした食感を楽しむには、刺身が最高ですね。

オススメの食べ物

簡単につくれて、立秋の時期においしさが際立つのは「素麺(そうめん)」ではないでしょうか?

立秋に食べるそうめんは格別だ

夏に食べる冷やし素麺は、格別に美味しいです。

カツオや昆布のダシに、みりんやしょうゆなどを加えておつゆを作り、1分半~2分茹でた素麺を、ザルに移して冷水で洗い水切りすれば出来上がり。
おつゆに入れる薬味は、ネギ、ショウガ、大葉など好みのものを。

おつゆ作りが面倒なら、市販のストレートそうめんつゆ、めんつゆでもOK。

いつもの冷やし素麺に肉をトッピングすると、夏のスタミナ食になりますよね。

旬の食べ物以外にも、立秋の時期に美味しいものはたくさんあります。
例えば、下記の食材。

野菜

  • なす
  • きゅうり
  • かぼちゃ
  • 里芋(さといも)
  • みょうが

  • かさご
  • たちうお
  • 黒だい
  • すずき
  • あかえい

お好みの食材を組み合わせて、オリジナルのレシピにチャレンジするのも面白いかと思います。

中国の立秋の食べ物

立秋といえば、中国から伝わった二十四節気のひとつです。
元祖・中国では立秋になにを食べているのか気になりませんか?

中国では、立秋(リチウ)になると肉料理が多く食べられているようです。

中国の立秋は肉料理を食べる

立秋に肉料理を食べる習わしを「貼秋膘(ティエチウビャオ)」といい、美味しい肉料理をたっぷり食べることで栄養を摂り、猛暑で衰えた身体を回復する狙いがあります。

紅焼肉(ホンシャオロウ)
豚の角煮と似ていますが、もっと味が濃くて、赤身や脂身に歯ごたえのある皮がついているとか。
白切肉(パイチェロウ)
ゆでた豚肉を冷やして唐辛子醤油で食べる
豚のもも肉
自家製の濃厚なタレでじっくり煮込んだもの
餃子餡(ぎょうざあん)
肉・カニ肉・瓜などを具にした餃子

立秋には、豚肉のほか、鶏肉や鴨肉の煮物や焼き魚も人気です。

特に、貼秋膘の習慣は北京などの中国北方で盛んなようです。

肉料理の他にも、地方によっては、スイカや桃、卵や卯の花(うのはな)を食べる習慣があるようです。

スイカを食べるのは、日本と同じく夏の味覚を楽しみ、体に溜まった熱気を取り除く暑気払いの意味があるようです。
立秋にスイカを食べる習わしを「咬秋(ヤオチウ)」と呼びます。

辛いもの油料理がもてはやされ、肉好きが多い中国と、さっぱりした野菜や魚中心の日本とは、かなり食文化の違いがありますね。

立秋によく食べられる「素麺(そうめん)」も中国が元祖なのです。

でも、日本の素麺とは明らかに違います。
日本のそうめんは、さっぱりと冷えたつけ麺風ですが、中国のスーメンは、熱々の油と醤油ダレにつけたラーメン風らしいです。

立秋の行事食

昔から季節の伝統行事があると、みんなで行事食をいただく習わしがあります。
行事食でふるまわれるのは、もちろんその行事ならではの特別な料理です。

立秋の時期の伝統行事には、月遅れの「お盆《8月13日~8月16日ごろ》」がありますね。

お盆の行事食は下記です。

  • 精進料理
    • 煮しめ(野菜の煮物)
    • 精進揚げ(野菜の天ぷら)
    • 豆腐
  • 白玉団子
  • そうめん
  • おはぎ

お盆には、野菜や豆や穀類でこしらえた精進料理、団子などを仏壇にもお供えして、ご先祖様といっしょに家族みんなでいただきます。

精進料理とは、本来、お坊さんが修行のときに食べる料理で質素なものでしたが、現在は一般向けにアレンジされ豪華になっています。

お盆の行事食は精進料理

いきものを殺すことをいましめている仏教では、残念ながら肉や魚はお供えできないのが建前です。
しかし、実際は肉や魚介をお供えすることもあったりします(笑)。
故人の好物であれば供養になると思いますよ。

お盆は、先祖の霊をお迎えして祭る伝統行事。
お盆で行事食を食べるのは、ご先祖様の供養とともに、家族の健康と幸福を願う意味がこめられています。

ご先祖様に感謝しつつ近況を報告して、お盆の行事食をいただきたいですね。

最後に

立秋は暦の上では秋ですが、夏真っ盛りといっても過言ではないです。

夏バテで食欲がないときときは、冷房のきいた室内と戸外との温度差により自律神経が乱れ、胃腸の働きに不調をきたしたり、熱帯夜続きで睡眠不足になっていることが多いです。

そんな時は、消化のいい野菜の煮物や、水分が多く食べやすい果物で栄養をとりましょう。

スタミナをつけるのに肉は必要ですが、肉ばかり食べるのは、大腸に負担がかかります。
食物繊維の多い野菜や、味噌や納豆などの大豆食品、ヨーグルトなどの発酵食品もしっかり食べると、腸の働きが活発になって、おなかすっきり、お通じも良くなります。

食生活は栄養のバランスが大切だと思います。

では、食を楽しみつつ、快適な立秋をお過ごしください!